夏号 TOPICS

【NEWS】

 

荻窪「荻外荘」展示棟オープン

7月16日、「荻外荘」の向かいに、展示室、カフェ、ショップを併設した展示棟(隈健吾氏設計)がオープン。展示室は、屋根裏のようなイメージ。荻窪の街の成り立ちや、近衛文麿の資料、遺愛品を紹介。カフェでは、区内店舗の菓子とお茶のセットなどを、ショップでは、荻外荘などのオリジナルグッズを販売中。 TEL:03-5335-7879



「2025年童子年鑑」に、自選俳句10句が収載!

俳句結社誌「童子」6月号に、過去1年、私が投句した俳句から、自選俳句10句が収載。メールマガジンのPHOTO俳句は、花を詠むのがコンセプトなので、季語は花ばかり。今年も年鑑は、できるだけ花以外の季語を使った俳句も選んだ。自選なので、賞とは関係ないが、どうぞごらんください。 →こちらからどうぞ



【ARTS】

 

スウェーデン国立美術館 「素描コレクション展」

世界最高峰の素描コレクションから80点が。素描とは、木版やチョーク、ペンを用いて対象の輪郭、明暗などを表現した線描中心の平面作品のこと。作者の手の跡がより直接的に感じられ、まるで作家の創造の場に立ち会っているような臨場感が。写真は、レンブラントの作品。国立西洋美術館で、9月28日まで。



【CAFÉ】

千鳥ヶ淵のブックギャラリーカフェ「冊」

窓からは千鳥ヶ淵が一望。ここは、文庫本を収容する書棚「糸宿房」と、全集を収容する書棚「冊集居」の二つの書籍空間を併せ持つ。書籍編集を松岡正剛氏に、空間設計および書籍インテリアを建築家の内藤廣氏に依頼。花時には、花見弁当や桜紅茶が楽しめる。知る人ぞ知るカフェだ。TEL:03-3221-4220



西荻のブックカフェ「松庵文庫」

西荻窪駅から徒歩7分。閑静な住宅街にある古民家を改装したブックカフェ&ギャラリー。ランチとカフェメニューがあり、季節の食材を使った和定食やカレー、お茶、ケーキも。店内の本は自由に読め、こだわりの雑貨も買える。入り口には目印の糯(もち)の大木が。一刻、都会の喧騒を忘れられる。TEL:03-5941-3662



【SWEETS】

上質な和菓子をイートイン「茶寮SENTAMA」

昭和13年創業の京菓子司「千本玉寿軒」が手掛ける店で、2階へ上がると、入ってすぐにカウンター席、奥の和室にテーブル席が。特にカウンター席は、職人さんの手仕事を目の前で見られる。お茶は抹茶、煎茶、ほうじ茶が。抹茶茶碗は好みのものを選べる。店内のしつらえも京都らしい風情が。TEL:075-461-5747



【CINÉMA】

吉田修一原作の「国宝」

任侠の一門に生まれるが、歌舞伎役者の家に引き取られた喜久雄(吉沢亮)は、女形としての才能を開花。一方、その家の息子・俊介(横浜流星)は名門の跡取りとして幼いころから芸の世界に生きていた。境遇も才能も対照的な二人は、ライバルとして切磋琢磨し合いながら芸の道を究めていく。その二人の熱演が見もの。監督・李相日。6月6日公開。



【BOOKS】


『青い壺』有吉佐和子 著 文春文庫

2025年上半期文庫ランキング1位。無名の陶芸家が生み出した美しい青磁の壺。売られ盗まれ、十余年後に作者と再会するまでに壺が映し出した数々の人生。各話ごとに人間の有為転変を鮮やかに描いた有吉文学の話題の傑作。有吉文学とは久々の出会いだったが、感動の再会だった。2011年7月10日刊 770円



『草笛光子90歳のクローゼット』 主婦と生活社

人生100年時代のヒロイン大女優 草笛光子のおしゃれでお茶目な姿がつまったファッションフォト&エッセイ。コーディネート・ポリシーから、日々のたしなみ、ファッションヒストリー、おしゃれと生き方まで、「皆さまの元気を取り戻すお手伝いができたら」と。確かに励まされた。2023年2月13日刊 1700円



『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』 東野圭吾 著 光文社文庫

コロナ禍に苦しむ町を舞台に、新たなヒーロー“黒い魔術師”が手品のように華麗に謎を解く長編ミステリー。故郷で父が殺害された。生家に戻った真世は、何年間も音信不通だった叔父・武史と再会する。元マジシャンの武史は自らの手で犯人を見つけるという。2025年9月映画化。2023年11月20刊 900円



「笑う森」 萩原浩 著 新潮社

原生林で5歳のASD児が行方不明になった。1週間後無事に保護されるが「クマさんが助けてくれた」と語るのみで全容を把握できない。義弟が懸命に調査し、4人の男女と一緒にいたことは判明するが空白の時間は完全に埋まらない。希望と再生に溢れた荻原ワールド真骨頂。 2024年5月30日 2200円



辻桃子句集「白桃集」 文學の森

6月11日、急逝された「童子」主宰辻桃子さんの最後の句集。18歳で俳句に出会い、2016年の『浦島太郎』まで14冊の句集を出版した。代表句の〈虚子の忌の大浴場に泳ぐなり〉の句を始め、斬新な句風は俳句界の注目を集めた。2023年夏、不運にも背骨を骨折、この句集完成直後に他界した。病床で思いつくままに並べた270句というが、どの句にも、俳人としてのひらめきが感じられる。2025年6月20日刊  2970円



『なつ プールであそぼう』 おおぎやなぎちか 著 国土社

かわいい動物たちといっしょに季節の言葉を味わいながら、5・7・5のリズムとおはなしが楽しい俳句の絵本。「あついから きょうはプールで みずあそび」。やぎこせんせいの5・7・5に「やったー!」と、みんなで、いっせいにプールにとびこむが、水があふれてしまって……。2025年7月30日刊 1760円



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