夏号 TOPICS

【NEWS】

 

「エキュートエディション御茶ノ水」オープン

JR御茶ノ水駅が生まれ変わった。私の通勤時代は、エレベーターもエスカレーターもない不便な駅だったが、5月14日(水)、エキナカ商業施設の10ショップが全面開業。神田川を中心に周辺の景観を最大限に感じられるよう配置されたレストラン、カフェ、雑貨ショップなどをラインアップした、自然光が差し込む開放的な空間に。



荒川区の「フォト俳句コンテスト」で、佳作受賞

芭蕉の句碑も建立されている俳句ゆかりの地である荒川区は、毎年、「あらかわフォト俳句コンテスト」を実施。選者は、対馬康子氏、堀田季何氏、佐々木忠利氏。今回、私の句は、佐々木忠利氏の佳作を受賞。応募総数は、区内外から958通。3月17日の東京新聞と、受賞作品集(冊子)に掲載された。 →こちらからどうぞ



【ARTS】

 

SOMPO美術館の「藤田嗣治7つの情熱」展

藤田嗣治(レオナール・フジタ 1886–1968)の芸術を、7つの視点で紹介する展覧会。藤田研究の第一人者のシルヴィー・ビュイッソン氏の監修のもと、藤田の創作源を「自己表現」「風景」「女性」などという7つの情熱で読み解く。また第二部では、東郷青児など、藤田と関わりの深い日本人画家9名の作品も展示。4月12日から、6月22日まで。



【CAFÉ】

ソラノホテル立川の「ルーフトップバー」

立川駅徒歩7分の「ソラノホテル」11階。窓の外には流れるプールがあり、泳いでいる人も。その向こうには,昭和記念公園が一望できる眺望抜群のバー。ランチは、地元立川をはじめ多摩地区の食材を取り入れたメニューに取り組んでいる。ティータイムは、ドリンクとデザートが豊富。バーだから、アルコール類が充実している。TEL:050-3503-9379



【SWEETS】

「寿月堂」銀座・歌舞伎座店

銀座の歌舞伎座に隣接するビルの5階、海苔の老舗「丸山海苔店」が運営する日本茶専門店。店舗は、建築家・隈研吾がデザイン。「自然の中でゆったりとお茶を味わう」をコンセプトに、テラス席からは広々とした日本庭園が望める。抹茶、煎茶、ほうじ茶のほか、「抹茶フィナンシェ」や「抹茶パフェ」といったスイーツも充実。TEL:03-6278-7626



【CINÉMA】

「父と僕の終わらない歌」

楽器店を営み、地元のステージでときどき歌声を披露しては喝采を浴びていた父親(寺尾聡)が、アルツハイマー型認知症と診断され、少しずつ記憶を失っていく。息子(松坂桃李)と妻 (松坂慶子)、そして彼の仲間たちは彼を音楽を通して支えようとする心温まる物語。ディーン・フジオカ、佐藤浩市などが共演。監督は小泉徳宏。5月23日公開。



「ゆきてかへらぬ」

詩人・中原中也と文芸評論家・小林秀雄ら実在の男女3人の物語を描くドラマ。才能あふれる二人の男の間で揺れ動く女優・長谷川泰子を広瀬すず、後に詩人として名をはせる中原中也を木戸大聖、彼の友人で後に日本を代表する文芸評論家となる小林秀雄を岡田将生が演じる。広瀬すずの熱演が印象深かった。監督は根岸吉太郎。2025年2月21日公開。



【BOOKS】


『カフネ』 安部暁子 著 講談社

2025本屋大賞受賞作。「カフネ」とは愛する人の髪に指を通す仕草。野宮薫子は、溺愛していた弟の遺言書から弟の元恋人・小野寺せつなに会い、やがて彼女が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことになる。食べることを通じて、二人の距離は縮まる。読んでいるとお腹がすいてくるような、食が繋ぐ愛の物語。2024年5月20刊 1700円



『母の待つ里』 浅田次郎 著 新潮文庫

40年ぶりに帰る故郷で待っていたのは、初めて会う〈母〉だった。人生に疲れたエリート3人が選んだのは「里帰り」だった。囲炉裏端に並ぶ手料理や不思議な昔話。母と過ごす時間が三人を少しずつ変えていく。ストーリーの時代性といい、文章のふくらみといい、小説の醍醐味を十分に味わわせてもらえる作品の文庫化。2024年8月1日刊 750円



『小鳥とリムジン』小川糸 著 ポプラ社

「性」というテーマに踏み込んだ意欲作だが、いかにも小川糸らしいほのぼのとした世界を展開している。主人公・小鳥は、幼少期の虐待や親友の死、さらに父親を名乗る人物の介護など深い傷を背負っていたが、弁当屋の店主である理夢人(リムジン)と出会い、心と体の再生を果たしていく物語。読後感はあたたかい。2024年10月7日刊 1700円



『PRIZE』 村山由佳 著 文藝春秋

「どうしても直木賞(prize)が欲しい」という欲望を抱く、天羽カインというベストセラー作家と、出版業界、文学賞、作家のリアルが巧みに描かれている。彼女も、担当編集者も、いい小説を世に出したいという欲望に突き動かされ、感動的な結末にたどりつく。業界の楽屋話をここまで書いていいの?という疑問もわくが。2025年1月8日刊 2000円



『C線上のアリア』 湊かなえ 著 朝日新聞出版

中学生の時に両親を亡くした美佐は、叔母に引き取られ、高校時代を田舎町で過ごす。それから約30年、叔母に認知症の症状が見られると連絡があり、久しぶりに戻ってみると、家はごみ屋敷と化していた。家を片づけていく過程で金庫を発見。そこからひもとかれる、叔母の秘密とは。湊かなえならではの新しい介護ミステリー。2025年2月28日刊 1700円



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