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2020年

【師走の二十四節気】

大雪 12月7日(2020年)

そろそろ本格的に雪が降り出す頃。雪吊をする頃。東京ではちらつく程度だが、北の国ではもう大雪の知らせも。写真は、向島百花園の風情ある雪吊。

冬至 12月21日(2020年)

1年でもっとも日が短く、夜が長い頃。でもこれからは少しずつ日が伸びてくる。冬至といえば、かぼちゃと柚子湯が風物詩。写真は、角川庭園の黄色く色付いた柚子。

【12月のNEWS】


手話で接客、「スターバックス国立店」オープン!

久しぶりに訪ねたJR国立駅の商業施設「nonowa」に、この6月、「スターバックスコーヒー国立店」がオープンしていた。23人の店員(パートナー)のうち18人が聴覚障害者で、接客は手話や筆談や指差しという国内初の試み。客の注文にも、質問にも、支払いにも、全く不自由なし。若い店員が明るく仕事をこなしていた。TEL:042-580-2561


【12月の蕎麦屋】


荻窪の御免蕎麦司「本むら庵」

食通の多い荻窪で、蕎麦の店といえばここかも。大正13年創業。石臼自家製粉、粗挽き、手打ちを貫いて。こね方、如水の回数、のし方,茹で方にも独自の工夫がある。食べたのはおかめそばだったが、味は濃い目で、江戸の蕎麦という味わい。家族連れや、グループ客が多い。年越しそばにおすすめ。TEL:03-3390-0325


[12月のⅮⅤⅮ]


「楽園」

「悪人」「怒り」など数々の著作が映画化されてきたベストセラー作家・吉田修一の短編集「犯罪小説集」を、瀬々敬久監督が映画化。綾野剛、杉咲花、佐藤浩市らが集結し、犯罪をめぐる喪失と再生を描き出す。ある夏の日、青田に囲まれたY字路で少女誘拐事件が起こる。それから… ラストまで息をつかせない作品。 2019年10月公開。


[12月のBOOKS]


『密やかな結晶』 小川洋子著  講談社文庫

2019年度「全米図書賞」翻訳部門、2020年度「英国ブッカー国際賞」最終候補作。芥川賞作家、小川洋子による注目の長編。記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。何かをなくした小説を書いている「わたし」も、自分自身の言葉や体を失っていく。人間の哀しみが、危険な情況の中で美しく描かれていた。2019年08月10日刊 690円


『三度目の恋』 川上弘美著  中央公論新社刊

芥川賞、谷崎賞などの文学賞の選考委員を務め、2019年には紫綬褒章も受章した作者。最新作は、「『伊勢物語』を現代語訳し、在原業平のことをもっと知りたくなった」のがきっかけで誕生した長編小説。平安から江戸そして現在まで、1000年の時空を超えて、壮大なスケールで恋と女性の生き様を描いた注目の作品だ。2020年9月25日刊 1700円


【師走の二十四節気】

大雪 12月7日(2020年)

そろそろ本格的に雪が降り出す頃。雪吊をする頃。東京ではちらつく程度だが、北の国ではもう大雪の知らせも。写真は、向島百花園の風情ある雪吊。

冬至 12月21日(2020年)

1年でもっとも日が短く、夜が長い頃。でもこれからは少しずつ日が伸びてくる。冬至といえば、かぼちゃと柚子湯が風物詩。写真は、角川庭園の黄色く色付いた柚子。

【12月のNEWS】


手話で接客、「スターバックス国立店」オープン!

久しぶりに訪ねたJR国立駅の商業施設「nonowa」に、この6月、「スターバックスコーヒー国立店」がオープンしていた。23人の店員(パートナー)のうち18人が聴覚障害者で、接客は手話や筆談や指差しという国内初の試み。客の注文にも、質問にも、支払いにも、全く不自由なし。若い店員が明るく仕事をこなしていた。TEL:042-580-2561


【12月の蕎麦屋】


荻窪の御免蕎麦司「本むら庵」

食通の多い荻窪で、蕎麦の店といえばここかも。大正13年創業。石臼自家製粉、粗挽き、手打ちを貫いて。こね方、如水の回数、のし方,茹で方にも独自の工夫がある。食べたのはおかめそばだったが、味は濃い目で、江戸の蕎麦という味わい。家族連れや、グループ客が多い。年越しそばにおすすめ。TEL:03-3390-0325


[12月のⅮⅤⅮ]


「楽園」

「悪人」「怒り」など数々の著作が映画化されてきたベストセラー作家・吉田修一の短編集「犯罪小説集」を、瀬々敬久監督が映画化。綾野剛、杉咲花、佐藤浩市らが集結し、犯罪をめぐる喪失と再生を描き出す。ある夏の日、青田に囲まれたY字路で少女誘拐事件が起こる。それから… ラストまで息をつかせない作品。 2019年10月公開。


[12月のBOOKS]


『密やかな結晶』 小川洋子著  講談社文庫

2019年度「全米図書賞」翻訳部門、2020年度「英国ブッカー国際賞」最終候補作。芥川賞作家、小川洋子による注目の長編。記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。何かをなくした小説を書いている「わたし」も、自分自身の言葉や体を失っていく。人間の哀しみが、危険な情況の中で美しく描かれていた。2019年08月10日刊 690円


『三度目の恋』 川上弘美著  中央公論新社刊

芥川賞、谷崎賞などの文学賞の選考委員を務め、2019年には紫綬褒章も受章した作者。最新作は、「『伊勢物語』を現代語訳し、在原業平のことをもっと知りたくなった」のがきっかけで誕生した長編小説。平安から江戸そして現在まで、1000年の時空を超えて、壮大なスケールで恋と女性の生き様を描いた注目の作品だ。2020年9月25日刊 1700円


【霜月の二十四節気】

立冬 11月7日(2020年)

冬の気配が感じられる頃。早くも木々の葉が落ち、冷たい風が吹き、冬枯れの様子も。初侯は、山茶花の花が咲き始める頃とも。写真は小石川後楽園の山茶花。

小雪 11月22日(2020年)

寒さが進み、そろそろ雪が降り始める頃。あくまで暦のうえのことだが、冷え込む日も増えてくる。写真は、細川庭園の山梔子(くちなし)の赤い実。

【11月のCAFÉ】


自由が丘の「BAKE SHOP」

インテリアショップ「IDÉE」に行くと、必ず立ち寄るショップ。IDÉEビルの4階フロア全体を占めている。原型となったのは、ニューヨークの街角に香ばしい匂いを漂わせるのベイクショップ。ここもペストリー(焼き菓子)とベーカリーとカフェの3つを組み合わせた店で、インテリアも洗練。寒い日の一休みに。TEL:03-3723-2040


[11月のⅮⅤⅮ]


ラストレター

岩井俊二監督が、自身の出身地・宮城を舞台に、手紙の行き違いから始まった2つの世代の男女の恋愛模様と、それぞれの心の再生と成長を描いたラブストーリー。主人公・裕里を松たか子、未咲の娘・鮎美と高校生時代の未咲を広瀬すず、鏡史郎を福山雅治が演じる。甘い初恋の思い出が現在まで続くところが興味深い。2020年1月公開。


[11月のBOOKS]


『少年と犬』 馳 星周著  文藝春秋

第163回 直木賞受賞作。表題の、震災のショックで心を閉ざした少年は、その犬を見て微笑んだ―「少年と犬」をはじめ、犯罪に手を染めた男が拾った犬は男の守り神になった―「男と犬」、壊れかけた夫婦は、その犬をそれぞれ別の名前で呼んでいた―「夫婦と犬」など、全6編。犬を愛する人には見逃せない短編集。2020年5月15日刊 1760円


【神無月の二十四節気】

寒露 10月8日 (2020年)

寒露とは、草花に降りる冷たい露のこと。この時期、山野では紅葉が始まり、秋の草花も見頃となる。過ごしやすい秋を存分に楽しみたい。写真はお鷹の道の杜鵑草(ほととぎす)。

霜降 10月23日(2020年)

霜降とは、字のとおり霜が降りる頃という意味で、今までより寒さが加わり、露が凍って霜に変わり始めるようになる。写真は、角川庭園のかわいい茶の花。

【10月のCAFÉ】


西荻窪のブックカフェ「松庵文庫」

西荻窪駅から徒歩7分。築約80年の古民家を改装したカフェ& ギャラリー。正面には大きなモチノキが、中庭には樹齢100年の大ツツジが。雑貨コーナーも充実。素材にこだわったコーヒー、ランチ(写真)、デザートとも定評あり。店名のとおり、たくさんの本が置いてあり、本を読みながらリラックスできる。読書の秋にぜひ。TEL:03-5941-3662


[10月のBOOKS]


『去年の雪』 江國香織著  角川書店

自由自在に時空をまたいで進む物語は、100人以上の登場人物の日常が織り込まれたタペストリーのよう。始めはとまどうが、覗いているうちに、読者もまた、著者の作り出す世界の住人になってしまう。そして、思いもよらぬ地平へと連れてゆかれる。江國香織小説のエッセンスが最大限に味わえる一冊。2020年2月28日刊 1600円


『俳句ステップ!』おおぎやなぎ ちか著 佼成出版社

3年2組の当間七実は、クラスでも目立たない存在。だが俳句を通じて徐々に自分の気持ちを伝えられるようになっていく。そんな七実のモデルは、作者のおおぎやなぎさんのかつての姿。少ない言葉に思いをこめる俳句の魅力や、句会の楽しさを描いた俳句入門にもぴったりの物語。絵はイシヤマアズサ。2020年8月30日刊 1300円


【長月の二十四節気】

白露 9月7日 (2020年)

大気が冷えてきて露を結ぶころ。ようやく残暑が引いて行き、本格的な秋の訪れが。写真は、散歩道の露草。早くから、どこにでもけなげに咲いている。

秋分 9月22日(2020年)

日が短くなり、昼夜の長さがほぼ同じになるころ。これからしだいに日が短くなり、秋が深まってくる。写真は、浴風園の庭の彼岸花。自然のままに伸び伸び咲いている。

【9月のDVD】


パラサイト 半地下の家族

2019年の韓国のブラック・コメディスリラー映画。第72回カンヌ国際映画祭では、パルム・ドール賞、第92回アカデミー賞では、作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞を受賞。監督はポン・ジュノ。貧富の暮らしの差を、コメディータッチで描いた作品だが、ラストが奇想天外。好きにはなれなかったけれど、圧倒された。2020年1月公開。


[9月のBOOKS]


『そこにはいない男たちについて』 井上荒野著  角川春樹事務所

愛する夫を喪った女と、夫が大嫌いになった女。料理教室を舞台にした二人の妻の、愛と葛藤の物語。「私が忘れないかぎり、あなたはいるのよ」という実日子の亡き夫の存在感、「夫が死んでほしいと思っているの」というまりの夫への複雑な嫌悪感がたくみに描かれていて、久しぶりに小説の醍醐味を味わった。2020年7月18日刊、1500円。


『今日から「ときめきカメラ生活」』 橋本哲著  主婦の友社

知人のカメラマン、橋本哲さん指導の、楽しくて役に立つカメラの本。写真が180度変わるという「4つの約束」をスタートに、部屋で撮る、外で撮る、人を撮る、ペットを撮る、構図のレッスンまで、写真とイラストでわかりやすく解説。雑貨、ペット、植物、友だちなど、撮りたいものをもっと可愛く撮るヒント満載。2020年8月31日刊 1200円


【葉月の二十四節気】

立秋 8月7日(2020年)

初めて秋の気配がほの見えるころ。これ以降は残暑。暑くても朝夕など、秋へ向かう気配がどことなく感じられる。秋の花もちらほら。写真は、御茶ノ水ニコライ堂花壇の桔梗。

処暑 8月23日(2020年)

やっと暑さがおさまってくるころ。そろそろ蝉にかわる夜の虫の声に、秋の気配が漂う。写真は、井の頭公園の池のほとりに咲く禊萩(みそはぎ)。茎はまっすぐに立ち、群生。

【8月のNEWS】


「Vacation Life」8月号に、私達の朝食が掲載!

毎年、夏の終わりを過ごす東急バケーションズ軽井沢。去年の朝食の文と写真が紹介された。「滞在中は、ランチやディナーは出先で楽しんでも、朝食は絶対ここで。パンも、ハムも、チーズも新鮮野菜もこの店と決め、買い物に。その食材をテーブルに並べるだけで、ホテルにも負けないリッチな朝食が。香り高いコーヒーを飲みながら、高原の朝が始まる。」


【8月のDVD】


蜜蜂と遠雷

直木賞と本屋大賞をダブル受賞した恩田陸の同名小説を、松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィンらが共演で映画化。天才たちが集う芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選会に参加する若き4人のピアニストたち。熱い戦いの中で互いに刺激しあい、それぞれ葛藤しながらも成長していく。ピアノ曲もたっぷり楽しめる。監督・脚本は石川慶。2019年10月4日公開。


[8月のBOOKS]


『一人称単数』 村上春樹 著 文藝春秋

6年振りの短篇小説八編。「一人称単数」は世界のひとかけらを切り取る「単眼」のこと。珍しくスーツを着て出かけたバーで、僕は見知らぬ女性に悪意に満ちた声を掛けられる。店を出るとそこには異世界が出現するという物語。収録作の中では、「ウィズ・ザ・ビートルズ」「謝肉祭」「品川猿の告白」などが興味深い。2020年7月18日刊 1500円


『夏の情婦』  佐藤正午 著  小学館文庫

「鳩の撃退法」、「月の満ち欠け」と、次々に傑作を発表し続けている著者が、「永遠の1/2」でのデビュー直後に執筆した短編小説五編。恋愛をテーマにしているが、その語り口は、すでに「小説巧者」の片鱗をうかがわせて。「もし若い佐藤正午がこれを書いていなければ、いま僕の手で新たに挑戦してみたい」と。2017年8月13日刊 600円


【7月の二十四節気】

小暑
7月7日は、二十四節気の「小暑」(2020年)

暦のうえでは、そろそろ梅雨が明け、太陽が照り付け、暑さが本格的になる頃。またこの日は、五節供の一つ「七夕」、ただし旧暦では8月に。写真は、近所の涼を誘うアガパンサス。

大暑
7月22日は、二十四節気の「大暑」(2020年)

もっとも暑い真夏の頃。これから15日くらいが暑さのピークとなる。風鈴、花火、蚊遣りなど、夏の風物詩が目白押し。写真は、殿ヶ谷戸公園の夢のようなレンゲショウマ 。

【7月のDVD】


「マチネの終わりに」

東京、パリ、ニューヨークを舞台に音楽家とジャーナリストの愛の物語を描いた作品。芥川賞作家・平野啓一郎の同名ベストセラー小説を、福山雅治、石田ゆり子主演で映画化。人生の苦悩、世界の分断や対立といったテーマを織り交ぜた大人のラブストーリー。小説では聴けない名曲を耳にすることもできる。監督は西谷弘。2019年11月1日公開。


[7月のBOOK]


『まいにちの季語』(主婦の友社刊)に私の俳句が掲載!

辻桃子・安部元気著の、一日ひとつの俳句暦が、主婦の友社から5月20日発売。1500円。お二人は私の俳句の師で、私の俳句も一句だけ掲載。ページを繰るだけで、その日にぴったりの季語が見つかる。ちなみに7月5日の季語は「登山」。各地の山が順に「山開」をする頃。例句は、〈登山終へしまふテントに山の砂 小林大山〉。句づくりに困ったらぜひ。


【6月の二十四節気】

芒種  6月5日

本格的な夏をひかえて、稲や麦など穂の出る植物の種を蒔く頃のこと。水辺では、睡蓮が咲く頃。写真は、読書の森公園の池の睡蓮。

夏至  6月21日

1年でもっとも日が長く、夜が短くなる日。いよいよ夏本番。これから「小暑」、「大暑」へと、ますます暑さが増して行く。写真は、角川庭園の紫陽花。

【6月のDVD】


「人間失格―太宰治と3人の女たち」

6月19日は、太宰治の桜桃忌。この作品は、小説「人間失格」の映画化ではない。小栗旬が太宰治を演じ、小説「人間失格」の誕生秘話を、太宰を取り巻く3人の女性たちとの関係とともに描いたオリジナル。3人の女たちを演じるのは、正妻・美知子を宮沢りえ、静子を沢尻エリカ、富栄を二階堂ふみ。監督は、蜷川実花。2019年9月13日公開。


[6月のBOOK]


「喝采」 原田マハ

紙の本ではない。18日間連続で、原田マハ公式Twitter、「マハの展示室」公式instagramで配信された小説「喝采」。著者が、パリで遭遇した新型コロナウイルスとの取り組みと、市民が医療従事者に送った拍手の光景を、即、小説という形式で発信したもの。4月16日に最終回を迎え、「マハの展示室」で一挙公開されたばかりだ。


【5月の二十四節気】

立夏 5月5日

しだいに夏めいてくるころ。気持ちいい五月晴れの季節の到来だ。外出するのも、家事をするのも、心弾むが…。写真は、散歩道の洋館の紅いバラ。垣根からお庭一杯に。

小満 5月20日

夏に向かって、命がしだいに満ち満ちていくころ。花も緑も色濃く、輝く。写真は、大田黒公園の長い生垣を鮮やかに彩るサツキ。つつじと比べ、葉っぱが小さくとがっている。

【5月のDVD】


フランス映画「おかえり、ブルゴーニュへ」

ブルゴーニュ地方のワイナリーを舞台にした人間模様を描いたドラマ。父親の死を機会に、兄弟3人は久しぶりの再会を果たすが、残された葡萄畑や相続などさまざまな課題に直面する。その中で葡萄の収穫時期を迎え、3人はそれぞれのブルゴーニュへの思いを果たす。葡萄畑の景色が素晴らしい。監督・セドリック・クラピッシュ。2018年公開。


[5月のBOOK]


「草花たちの静かな誓い」宮本輝 著 集英社

ロサンゼルス在住の叔母・菊枝の死を知り、甥の弦矢が渡米するところから、話は始まる。彼は、巨額な遺産の相続人として指名されていた。亡き叔母が遺した大きな謎を解明する中で、生き別れた母子の運命の軌跡をたどることになる、最新長編。驚きの結末が待っている。宮本輝の新境地。文庫もあり。2016年12月10日刊 1700円。


【4月のCAFÉ】

国分寺の「史跡の駅―おたカフェ」

国分寺駅から、徒歩20分。「お鷹の道」にある森の中のお休みどころ。国分寺の野菜や果物を使ったランチメニューからお茶まで、楽しめます。また国分寺の名産品も展示販売中。「お鷹の道」は、もともと徳川将軍のお鷹場だったことからついた名前。近くには湧水園や武蔵国分寺跡などの名所旧跡も多く、散策におすすめです。TEL:042-312-2878

【4月のTAKE OUT】

墨田区向島の「長命寺の桜もち」

浅草から徒歩20分の甘味処、和菓子・桜もちの専門店。享保2年、「山本や」の創業者の山本新六が、隅田川の土手の桜の葉を塩漬けにして、桜もちを考案。向島の長命寺の門前で売り始めたのが、評判に。現在は、テークアウトとともに、イートインもできます。隅田堤(現在の墨堤通り)のなかほどに。TEL:03-3622- 3266

[4月のCINÉMA]


フランス映画「男と女―人生最良の日々」

「ジャバダバダ」というスキャットで始まるメロディとともに評判になった、昔の「男と女」から、53年後に作られた話題の映画。クロード・ルールシュ監督82歳、女アヌーク・エーメ87歳、男ジャン=ルイ・トランティニャン89歳、子役たちも60代だが、同じメンバーが再結集。単なる恋物語ではなく、老いの問題に肯定的に取り組んでいる。


[4月のBOOK]


「約束された移動」 小川洋子 著 河出書房新社

ハリウッド俳優Bからの無言の合図を受け取る客室係を描く「約束された移動」、見知らぬ老女に右腕をつかまれ、占領されたまま移動する羽目になった僕を描いた「寄生」、地域語しか話さない作家と通訳との独自の関係を描いた「巨人の接待」など、小川文学の新境地を示す“移動する”傑作短篇集。2019年11月30日刊。1500円。


【3月のCAFÉ】

新宿伊勢丹3階の「ローズベーカリーカフェ 」

2002年にパリ9 区に開店し、たちまち人気になった店。ベーカリーといってもパン屋ではなく「ローズさんがベイクした」つまり手作りした料理やお菓子を並べた店です。伊勢丹のファッションフロアにオープンして、テイクアウトのほか、おしゃれなイートイン席も。9席のみなので、時には行列に。春の買い物の合間に一休みを。TEL:03-3352-1111

【3月のTAKE OUT】

亀戸「升本」の「すみだ川弁当」

明治38年創業。原材料の時点から、保存料、合成着色料を使っていません。私がよく買うのは、「ミニすみだ川弁当」940円(写真)。煮物,玉子焼、鶏つくね、帆立煮、海老煮、いかつみれなどがぎっしり入っていて、おいしいうえ、量もほどほど、健康にもよさそう。本店は亀戸ですが、デパートほか、各所で購入可。TEL:03-5609-1898

[3月のCINÉMA]


仏映画「私の知らないわたしの素顔」

パリの高層マンションに暮らす50代大学教授。ふとしたきっかけでSNSの世界に足を踏み入れ、「24歳のクララ」になりすまし、28歳のカメラマンと恋に落ちる。思わぬ方向に展開するサイコロジカルサスペンス。SNSが絡んだ仏映画ということで興味を持ったが、衝撃のラストが怖かった。主役ジュリエット・ビノシュ。監督サフィ・ネブー。


[3月のBOOK]


「ブルーブラッド」 藤田宜永著 徳間書店

「日々」の追悼文でもふれた藤田宜永さんの487ページに及ぶ最終作。戦争直後の東京を舞台に描かれたスケールの大きい国際謀略サスペンスです。主人公と恋人が、各国の諜報機関の謀略が飛び交うなか、思わぬ事態に巻き込まれていくという、ラストまで息をつかせぬ展開。本を読む楽しさを満喫できた作品でした。2019年11月22日刊。2200円。


【2月のCAFÉ】

★寒いからホテルの
ラウンジで

御茶ノ水の山の上ホテルの「コーヒーパーラー」

駿河台の高台にあり、1954年の開業以来、「文化人のホテル」として広く知られるHILLTOP HOTEL。昨年12月にリニューアルオープン。「コーヒーパーラーヒルトップ」は、入口も自動ドアから木製に、壁もタイル張りになって高級感が。おすすめは、小海老グラタンや、小海老カレー(写真)など。ラウンジも、より大人の雰囲気に。TEL:03-3293-2311

軽井沢の鹿島ノ森ホテルの「メープルラウンジ」

旧軽井沢の閑静な別荘地に囲まれたホテル。夏は野鳥が訪れ、リスが戯れて。冬は暖炉の燃える「メープルラウンジ」で、ベーグルサンド(写真)、デザートなどの軽食やフレッシュハーブを使用したハーブティーを。レストラン「コンチネンタルルーム」では、新鮮な季節の食材を使用した伝統的なフランス料理も。TEL:0267-42-3535

【2月のTAKE OUT】

根岸芋坂の「羽二重団子」

子規や漱石やなども通った老舗の名店。その名と文政2年創業という歴史に恥じない美味しい団子を時代を超えて提供しています。団子はきめが細かく、口の中でとろけるような味わいで、餡の甘さやタレのつけ加減が絶妙。繊細な職人技を感じさせます。店内でも、テイクアウトでも。店内では軽食もいただけます。TEL:03-3891-2924

[2月のCINÉMA]


フランス映画「冬時間のパリ」(Doubles Vies)

パリを舞台にしたおしゃれなダブル不倫の映画かと思ったら、期待外れ。パリの出版関係者が、紙からデジタルへの趨勢について熱っぽっく語り合うシーンがメイン。そのなかで書籍編集者と人気女優(ジュリエット・ビノシュ)夫婦、小説家と政治家秘書夫婦の秘密の関係が進行する。私には興味深かった。監督、脚本はオリヴィエ・アサイヤス。


【1月の
RESTAURANT】

旧白洲邸「武相荘(ぶあいそう)レストラン」

小田急新宿駅から約30分、鶴川駅からバスで二つ目。白洲次郎と正子夫妻が、昭和18年から暮らした古い農家ですが、武蔵と相模の境にあるこの地に因んだ命名とか。現在は、ミュージアムと、レストラン&カフェ、ショップに。レトロなインテリアのレストランでは、野菜嫌いの次郎が好んで食べたというカレーが人気。TEL:042-708-8633

【1月のCAFÉ】

★お正月だから、
和風のカフェを
ご紹介!

地下鉄銀座駅そばの「銀座風月堂カフェ」

四季折々の和菓子と、旬の食材を使った和食を提供する和喫茶と和食処として、2018年5月8日にリニューアルオープン。和喫茶では、格調高い季節の和菓子とお茶のセット(写真)など、和食処では本格的な和食を味わえるランチやディナーメニューが充実。お土産には、店内工房で作られたお菓子も用意されています。TEL:03-3571-2900

六本木・東京ミッドタウン1階の「虎屋茶寮」

2007年オープンした、大きな暖簾が目印の店舗。カフェでは、「あんみつ」や「葛切」などの甘味に加え、同店限定の「だしかけご飯」などのメニューも。和の文化を伝えたいという店内のギャラリーでは、企画展や、食にまつわる伝統的な道具を紹介・販売する「とらや市」を開催。写真は、春を迎える松本市の「貧乏神送り」の藁馬。TEL:03-5413-3541

[1月のBOOK]


「鶴川日記」 白洲正子著 PHP文芸文庫

名随筆家として名高い著者の知性と感性が光る随筆集。町田市鶴川での新鮮な日々と人々との交流を描いた「鶴川日記」、山の手育ちの著者が思い出に残る坂を再訪する「東京の坂道」。梅原龍三郎、芹沢銈介そして祖父と過ごした日々を綴る「心に残る人々」を収録。白洲夫妻が暮らした「武相荘」を訪ねる折りに、ぜひ。2012年6月1日刊 533円


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