春の風邪大根飴でなほりもし 風入れや捨てかねしものいよよ増え 虚子像の前にころげて空蝉は 思ふことあふるる硯洗ひけり 梶の葉に綴る思ひや書き足りず 新涼のひとりに広き茶の間かな 雨月かな竹灯篭のぽぽぽぽぽ とめどなく雨縦に降る槍鶏頭 割烹の芋天婦羅にまづ箸を 源義忌色紙の文字の奔放な