菜箸のぽきんと折れて女正月 初午や地口行灯ほと灯り 撫牛の鼻やちらりと忘れ雪 だし巻きのふつくら焼けて花筵 花時や床几ですする治部煮そば 雪柳暗がり坂を上りつめ もぐもぐと草食む山羊や大花野 独り寝にうるさきほどの鉦叩 路地裏にひとり遊ぶ子一葉忌 帰したくないとすすめて根深汁