百歳時代の私のユルーイ節約術
2018年02月05日
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最近は、雑誌でも、新聞でも、「百歳人生の準備」とか、「百歳リスクに備える」というような特集が組まれ、九十歳まで生きる女性が二人に一人などと、謳いあげている。事実、年末には何通か年賀欠礼状をいただいたが、そのほとんどが、九十歳代、百歳代のお母様を亡くされたという文面だった。 私は五十八歳の時、お腹のがんになって、まもなく死ぬかと思ったが、五年後完治。もうしばらくは生きられそうだ。それでも七十代、よくて八十代までと思っていたから、百歳なんて考えもしなかった。多分、私自身はそんなには長生きはしないだろうが、急にそう言われても、家計を簡単には引き締められない。年金とわずかな老後のための貯えでのやりくりだから、長生きすると老後破産するかもしれない。 でも、今、私がとりあえず実行しているユルーイ節約術をまとめてみた。これではほとんど節約になっていないと言われるかも知れないけれど。 ■食費 原則としては、一人では外食はしないし、カフェにも寄らない。食材は、肉、魚、野菜、果物などの生鮮食品は、地元のスーパー「西友」で買う。品ぞろえが豊富で新鮮、何より安いから。高級食材店では、そこでしか買えないパン、紅茶、ワイン(贈答用)、などに限っている。 食事は、自宅で手作りか、おいしいものならテイクアウトもプラス。食べたいものを、栄養バランスを考え、適量、好きな食器に盛っていただいている。 でも人と会うときは別。多少高くても、おしゃれなカフェや、料理がおいしく雰囲気がいい店のランチ(ディナーでなく)に行く。人と楽しい時間を過ごすときは、節約はしない。 ■衣服費 原則としては、デパートにも、セールにも行かない。衝動買いはしない。安物も買わない。クローゼットを時々整理すると、こんなセーターがあった、パンツもあったと、着られるものが見つかる。 クリーニング代も節約。この夏はゼロだった。洗濯機は新しくはないが、調節すればほとんどのものが洗える。だからすべてうちで洗い、アイロンがけする。冬物は、ダウンも洗濯機で洗うが、ウールのもの、カシミア入りなどは、もっと永く着るために、いくつかはクリーニングに出すことにしている。 とはいえ、私は「マーガレット・ハウエル」の服が好きだから、そのショップだけは覗く。それでどうしても欲しい服を見つけたら、やっぱり買う。新品を着ると、心が弾むし外出も楽しくなる。年をとっても、この楽しみは残しておきたい。 ■交通費&交際費 原則として節約はしない。吟行、句会、花見、通院など、毎日のように出かけているが、交通費を気にしていると、行動が狭まる。外出は、いろいろ見たり聞いたり、足も使うから、元気のもと。永い目で見れば、医療費の節約になるかもしれない。外出時には、二、三ケ所ついでに回る、無料かシニア料金になるところを選ぶのが、せめてもの節約か。 ■美容衛生費 永らく使っていた有名メーカーの基礎化粧品が、年々値上がりしてきた。だから思い切って「チフレ」に替えたら、かなりの節約になった。最近は、さらに「無印良品」に切り替え中。「チフレ」よりは高いが、容器のデザインがシンプルで気に入っている。ボディ用品だけは、「マークス&ウエッブ」にして、香りとぜいたく気分を楽しんでいる。 ヘアサロン選びは、年をとるほど重要だ。月に一度のカラリングは欠かせないし、年なりのスタイルも維持したい。でも定年後は、表参道のサロンから、地元のサロンに変更した。パリのアパルトマン風のインテリアで、オーナーのセンスもいい。シャンプーからカット、カラリングも、全部自身でやってくれる。料金は大幅にはダウンしなかったが、歩いて行けるから、通う時間もかからないし、交通費はゼロ、節約といえよう。 ■教養娯楽費 前にも書いたが、書籍や雑誌はまず図書館で読んで、手元に置きたいと思ったもののみ購入するから、無駄がない。今、興味があるのは、節約という意味ではなく、花や木だから、地元をはじめ、各所の公園には足繁く通う。ほぼ無料だ。劇場や映画館、美術館からはやや足が遠のいたが、健康的ではある。 以上、ケチケチしない私の節約術をまとめてみたが、お金が余るか、足りなくなって困るかは、寿命との相談だから、今はなんともいえないというのが、結論だろうか。