最近、私が「カートに入れたもの」
4ページ目の写真と合わせてごらんください。 2017年02月05日
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エッセイスト、岸本葉子さんの「カートに入れる?」という本(双葉文庫・602円)を買った。著者が「小説推理」に連載しているお買い物エッセイシリーズの第三弾。1弾目は「買おうかどうか」、2弾目は「買わずにいられる?」、4弾目は「買い物の九割は失敗です」。これらの本は図書館から借りたが、3弾目にあたるこの本は、家庭用掃除ロボット、パソコン救急サービス、非常用持ち出し袋など興味深いものが多かったので、カートに入れた。 岸本さんとは年齢が十七歳も違うが、独身、吉祥寺のマンション暮らし、両親を看取った、盲腸がんを克服した、俳句を始めたなど共通点が多い。といっても美人で、プロのエッセイストという決定的な違いはあるけれども。高額家電からかわいい小物まで、なるべくお得にいいものをという目で選んだものは、私も一度は検討し、買ったもの、買わなかったもの、買って失敗したものが少なくない。パソコン、スマホ、老眼鏡については、前号で触れたので、今回は千円前後で、私がカートに入れ、買ってよかったと思うものについて触れてみたい。 ■アロマティカス(1200円) 花屋の店先で見つけて。原産地はインド~南アフリカ。多肉質の葉を多数付け、鼻を近づけるとセージのようないい香りがする。食卓に置いても、香りが食べ物までは届かないから大丈夫。サボテンのようにトゲはなく、やさしい雰囲気。時々水をやるだけでどんどん増える。伸びてきたものははさみで切って、グラスやポットで水栽培してみたら、これまた育つ。今は台所のグリーンにもしている(食べられないけれど)。 ■「カルディ」オリジナルサーバー(1134円) 「カルディ」は、コーヒーで有名な格安輸入食品店。コーヒーは飲まない私だが、紅茶ポットとして愛用している。高価なブランドポットは素敵だが、毎日となると気を使う。これはシンプルで、持ち手までガラス製なので、なかなかおしゃれ。目盛付きで来客時にも便利。洗うのも簡単。永く使っていると、注ぎ口や蓋が着色してくるが、気軽に買い替えられる価格。 ■「よつ葉バター」(278円)と、「アヲハタ」のグレープフルーツジャム(185円)。 朝食は、気に入ったパンに、チーズ、プルーン、ピクルス、フルーツ、ミルクティーといったごく簡単なもの。バターは、よつ葉のミニパック、ジャムは、「きれいな甘さ」というキャッチフレーズのこのジャムが、最近のお気に入り。 ■「無印良品」の泡ハンドソープ(700円) 手洗いには、ボトル入りの泡ソープを使っていたが、メーカー品は他の商品もそうだが、デザインがあまりにあからさま。見つけたのが、「無印良品」のもの。シンプルで、高くないのが気に入って、台所と洗面所に常備した。まめに手洗いする気にもなる。台所用洗剤や漂白剤も、容器だけでも入れ替えたいところだが、頻繁に使うだけにそこまではまだ徹底できない。 ■「筑波山江戸屋」の「陣中油」(14g 1300円) いわゆる「ガマの油」。江戸屋に宿泊した折、大女将の売り口上を聞いて、試しに買ってみた。家にはその種の塗り薬がなかったから、火傷、切り傷、虫刺されなどに使ったら、少量でも良く効くような気がする。それ以来、筑波に住む友人に頼んで買い続けている。ウソのようなホントの話。 岸本さんもそうだと思うが、独り暮らしだと、毎日使うもの、そばに置くものは、大事な同居人。気に入った物を揃えたい。だから、一つ一つ吟味しながらカートに入れている。私も岸本さんにならって、このシリーズ、時々、書いてみようか。