捨て上手と自負しているけれど・・・
2013年12月28日
◎
あっという間に、新しい年が始まった。昨年は自分の書きためた小説「繭の部屋」の自費出版という、永年の夢を実現。加えて思いがけなくエッセー「湯たんぽ」が「いのち輝くいい話」という本に収載されて、○。古稀を迎える今年の目標は、マンションの「最後」のリフォームだ。それに伴う身辺の大整理。元気なうちにすませておきたいと、決心した。 昨年は、色々なものが壊れた。パソコンにはじまり、勤続三十年記念に会社からいただいた腕時計、眼鏡のレンズ、プリンター、ガスコンロなどなど。形あるものは壊れる。でも修理や買い替えはきく。人間だけはメンテナンスが効かない時がいつか来るから悲しい。 思えば今まで何回リフォームをしてきたことか。今の中古マンションに引っ越してきたとき、入居時は荷物を搬入する前にしたから簡単だったが、二回目は定年後。家具や荷物を移動しながら、汚れたクロスを貼り換え、木部を塗装し、照明器具も交換するといった一週間がかりのリフォームだった。 東日本大震災前だったが、背の高い本棚は処分し、地震を考慮して、ローチェストをそろえ、それに入らないものは捨てた。おかげで、地震のときもほとんど被害はなかった。 今回は、二十年住み続けたフローリングの床が、剥がれたり、欠けたりして、そのままにしておけなくなったので、張り替えるのが目的。そのためには、ローチェストに入っているものを、全部、段ボールに詰めなければならない。本あり、CDやDVDあり、アルバムあり、書類あり、手紙あり。暮らしの一切合財だから三十箱以上になるだろう。持ち物の整理と処分は業者はしてくれないから、自分でしなくてはならない。引っ越し五回とリフォーム七回を経験し、いやでも私は捨て上手になった。 ただ今回は、原稿や、資料などのデータは全部パソコンに入っているので助かる。不要になったデータは、そのつど削除している。本を作ったのも、大きな原稿整理の一つと言えるかもしれない。 「整理収納が苦手」という人が少なくない。そのためのノウハウを書いた本が、ベストセラーになったりしている。何冊か目を通したが、新しい発見はなかった。私は、整理収納のポイントは、容量を決め、入らないものは捨てるという一言に尽きると思う。そして実行している。 本や、CDなどは、どうしても欲しいものは買うが、あとは図書館を活用している。それでもチェストに入らなくなったら、資源ごみの時に出す。衣類は、クローゼットに納まり切れなくなったものは、着ないものから燃えるごみに。衝動買いしたときは、慌てて古いものを捨てる、というように。 とはいえ、一LDK、五十四㎡の手狭なマンション。前回のリフォームから十年たっているので、少しずつものがあふれてきた。チェストの上には紙袋が積まれ、裏には段ボールもという始末。今回を機会に、これらを一掃することになるから、リフォーム後はすっきりした暮らしができそうだ。今回がラストチャンスなのだから、それ以降はもうものは増やすまいと固く決心した。 でも今だに私がひとり暮らしなのは、「捨て上手なのか、いや捨てられ上手だったのか」と、苦笑したりもしている。